ひとりごと

書きたくなったら書いてます

あれから2年経って

 

最後にこのブログを更新してからもう2年が経っていた。

久しぶりに読んだ自分の文章であの時の記憶が蘇ってくる。

 

2年前の4月、私は大好きだった彼と別れた。

「出会って」を更新したわずか数週間後の出来事だった。

あの記事を書いたとき、確かに書いた通り彼の隣にいるのに怠けていられないと思っていた。けれど思っていただけだったのだと思う。結局何も行動は起こしていなかった。

今思えば、あの時は本気で私は彼が好きだったし、彼も私を好きで当たり前と心のどこかで安心しきっていたのだ。

 

引っ越して環境が変わった3月の末。お互いの家は前より断然近くなった。

私は実家を離れたし、いつでも彼と会えるようになったと気分は上がっていた。

でも彼は私と会おうとしなかった。

引っ越しも初めてで、ましてや彼以外友達も知り合いも住んでいないとなると何だか急に自由な生活と場所が孤独に感じるようになった。

 

 言ってしまえば、彼は一目惚れをしたらしい。

私はああそうですかと納得してしまうのが得意だった。

 

友達には結婚するかと思ってただの、まさか別れるなんて想像がつかないと言われていた私たちが別れるのは本当に一瞬で、そんな言葉何の意味ももたなくなった。

 

ここまで書いて久しぶりにあの時を思い出して涙が溢れてきた。

私にはあまりに重くて大きい出来事だった。

 

彼は優しすぎる人だった。

何となく前と違うような気がすると異変は感じていたものの

ラインの文面はあまり変わらず絵文字付きの可愛い雰囲気のままだった。

 

明日、もしかしたら彼から別れを告げられるのではないかと思うとそれだけで涙が止まらないほどでできて眠れなかった。

 

想像した通りだった。どうしてこうも女の勘とかいうものは予想を裏切らないほどにあたるのだろう。予想していた通りすぎて、昨日の夜泣きすぎたせいなのか、それともただただ彼への最後の強がりなのかわからないが涙は不思議と出てこなかった。それ以上に彼が泣いていたからかもしれない。なんでお前が泣くんだよ、泣きたいのはこっちだわあほ!

 

いたって冷静に理由を聞き、引き止めるようなこともせず私は納得した。

本当にそれならしょうがないかと思った。

そして彼に聞いてみた。私がどうすると思った?と。

答えが本当に私そのもので最後まで彼は私をよく知っているなぁと感動し悲しくなった。

一生懸命自分で自分を正当化しようとした。

自分を好きでいてくれない人といたって幸せになれないんだからこれで良いのだと。

最後にハグしても良いかと言って私は思いっきり抱きしめて大好きな彼の首筋の匂いを吸い込んだ。彼は以前とは違って遠慮がちに、申し訳なさそうに、背中にそっと手を置くだけだった。それに私は虚しくて堪えられなかった。

一人になって嗚咽がでるほど泣いた。人生であんなに泣いたのは初めてだった。こんなときでも「俳優の泣く演技ってわざとらしいよなと思っていたけれど私もこんな風に泣くのか」と思ってしまう自分が嫌だった。

 

彼に振られた、別れたという今起きたことが悲しくて泣いたのではなかった。

もう彼と手を繋ぐことも、ハグすることも、キスすることも、たぶん助手席に乗ることもない。一緒に住んだらこたつは絶対買おうね、と話して想像した未来がないことが尋常なくしんどかった。

 

 

私は彼を知らなかった。

ずっと自分を見つめていただけだったのかもしれない。